はじめに
この度は、当投稿を選んで拝読いただきありがとうございます。
前回のマインドフルネスの真実【今この瞬間を受け入れる力】〜前提編〜に続く、実践編の記事となります。
読んでいただけることに感謝いたします。
マインドフルネスに関しては、実践し、体得することはとても大切なことです。
しかし、【前提】が誤っていると効果を感じにくかったり、長続きしないこともあります。
マインドフルネスの【前提】に自信のない方は前編をご拝読いただいた上で実践していただければ体得しやすい状態になると思います。
そして、正しくマインドフルネスを体得することで、貴方ならではの【気づき】が生まれ、生活の一助になれば心より嬉しく思います。
・良い、悪い
・できた、できない
・分かった、分からない
きっと読まれる中で判断したくなる瞬間が出てくるかと思います。
この記事を読まれている時間だけは判断せず、ご自身を受け入れてあげてください。
前回のまとめ
前編を読む時間がないという方にも前提は知った上で読んでいただきたいので、マインドフルネスの前提について整理しておきます。
マインドフルネスとは
・マインドフル【あるがままを受け入れた状態】とマインドフルネス【エクササイズ】の2つの概念からなるもの
・脳の機能により【あるがままを受け入れること】は難しい
・マインドフルに至るためにマインドフルネスや瞑想を行う
・判断せず、考えず、あるがままに受け入れる
マインドフル状態になるメリット
実践中のメリット
マインドフル状態になることで「今この瞬間に集中する」ことになります。
そのメリットとして
・頭の中に浮かんでいた不安や悩み、ストレスなどが軽減する
・頭の中がスッキリする
・リラックス効果が得られる
・リフレッシュ効果が得られる
・集中力が高まる
といった効果が得られます。
実践中以外のメリット
・気づき【Awareness】が高まり、自己理解や他者理解が上手くなる
・受け入れる力【Acceptance】が得られ、ストレスの感じ方が軽減する
・しなやかさ・回復力【Resilience】が得られ、メンタルが安定する
マインドフルネスのエビデンス
マインドフルネススキルは、プログラムの2週目までに有意に増加し、その後にストレスの改善を認めた。
Significant increases in mindfulness occurred by the second week of the program, whereas significant improvements in perceived stress did not occur until week 4.
Weekly Change in Mindfulness and Perceived Stress in a Mindfulness-Based Stress Reduction Program
マインドフルネスプログラムは、精神的ストレスを有意に減少させることが確認されました。
Mindfulness programs were found to significantly reduce psychological distress compared to control groups.
不安、抑うつ、およびストレス症状の改善に有益。(冠動脈疾患患者への効果)
Mindfulness-based interventions are beneficial for improving CAD patients’ anxiety, depression and stress symptoms.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39144586
・ストレスを軽減し、レジリエンス(回復力)を高めることに加え、対処能力、自信、つながり、快活さ、安定性、自己満足感が向上し、参加者の不安、失敗への恐れ、ストレスを軽減することが期待されます。
「likely yielding improved coping, confidence, connectedness, cheerfulness, steadiness, and self-satisfaction, while lessening anxiety, fear-of-failure, and stress among participants.」Effects of mindfulness meditation training offered in-person and via a virtual world on self-compassion: A study with U.S. military active duty and veterans
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39121152
マインドフルになるための方法
マインドフル【あるがままを受け入れる】な状態になる方法として、いくつかお伝えさせていただきます。
マインドフルネス
【マインドフルネス】として一番認知されているのは
Jon Kabat-Zinn博士らが提案したMBSR(Mindfulness Based Stress Reduction:マインドフルネスストレス低減法です。
標準的なMBSRは8週間にわたり行われ、各回2.5時間のセッションと、6週目と7週目の間にリトリート形式の終日セッションが行われます。
これは8週間の集中プログラムで講師指導のもと、参加者全員が数種類のマインドフルネスエクササイズを行い、対話をしていきます。
0週:オンライン面談・オリエンテーション
1週:食べる瞑想、呼吸の瞑想、ボディスキャンなど体験的・経験する
2週:ボディスキャンを通じてストレスに対する反応への気づきを養う
3週:マインドフルヨガ、座る瞑想、歩く瞑想に取り組み、日常への反映
4週:練習の中で注意をコントロールする能力を高めていく
5週:具体的な困難やストレスに対してマインドフルに対応することを学ぶ
6週:コーピング(ストレスの対処法)や対人関係に適用することを学ぶ
※:6時間をかけて、生活においてマインドフルネスを活用していく
7週:日常生活にマインドフルネスを組み込んでいくかについて学ぶ
8週:振り返りと今後、どのような日常を送るかを考える
といった期間が決まったコースになります。
有料しかないの?
と思われる方も多いかと思いますが…
ご安心ください。
気づかれた方も居られるかもしれませんが、8週間プログラムの中に【瞑想】が入っています。
瞑想自体は【いつでも】【誰でも】【なんでも】【どこでも】【無料】で行えます。
マインドフルネスを作った組織で受けるなら有料になりますが、無料でも問題なくできます。
詳しくは次項にて解説していきます。
定番の瞑想
瞑想と聞いて、皆さんはどんなイメージを持たれますか?
・自然の中で座る
・ヨガマットを引いて座る
・静かなところで行う
などが一般的なイメージではないでしょうか?
ひとくくりに瞑想といってもたくさんの種類があります。
定番の瞑想方法を簡単に紹介します。
・マインドフルネス瞑想
自分の呼吸や体の感覚、思考や感情に注意を向け、それを判断せずに受け入れることを重視します。
・ヴィパッサナー瞑想
仏教の伝統的な瞑想。呼吸や体の感覚を観察し、無常や苦しみ、不安定性といった真実に気づくことで、心の解放を目指します。
・トランセンデンタル・メディテーション
特定のマントラ(言葉や音)を静かに心の中で繰り返す瞑想法です。
・慈悲の瞑想
自分や他者に対する無条件の愛と慈悲を育むための瞑想です。「自分が幸せでありますように」といったポジティブな言葉を心の中で繰り返し、次第に他者に対しても同じ言葉を送ります。
・チャンティング瞑想(マントラ瞑想)
特定のマントラや音節を声に出して唱える瞑想法です。
・ボディスキャン瞑想
身体の各部位に意識を集中させながら、体の感覚を観察する瞑想。足先から頭まで順に、体の一部一部に注意を向けていきます。緊張や不快感、温かさや冷たさなど、どんな感覚でも気づき、そのまま受け入れます。
【誰でも】【いつでも】【どこでも】なれるマインドフル
これまでに、マインドフルネスと瞑想についてご紹介しました。
もし、前述部分でご自身で実践できる方が居られれば、そのまま実践してくだされば良いと思います。
「マインドフルネス・瞑想なんて全く分からないよ。」
「何がおすすめか分からないよ、教えてよ。」
という方には【誰でも】【いつでも】【どこでも】なれるマインドフルをご紹介いたします。
【動くことが得意でない人、じっとしているのが好きな人向けの瞑想】
・呼吸瞑想
自分の呼吸のリズムやスピード、深さ、呼吸に伴う身体の動きや変化に意識を向けていきます。
姿勢は寝ても、座っても、立ってもOKですが、安定した姿勢の方が集中しやすくなります。
・座る瞑想
自宅の椅子や床、職場の椅子、電車の椅子など、座り方も自由で、どこでも実践できます。
自分の足やお尻のどこに体重がかかっているか、地面や椅子からどんな力を感じるかを確かめていきましょう。
そして、自分の身体がどのように繋がっていて、どのように配置・配列されているかを確かめていきます。
どんな姿勢でも良いのですが、姿勢が良いほど長く続けられ、集中しやすいです。
・聞く瞑想
自然の音、環境の音、音楽、人の声など音に関わるものであればなんでもOKです。
どんなリズム、どんな音色、どんな高さ、それを聞いた時の自分の反応などに意識を向けていきます。人との会話や話し声の場合、一言一句間違えずに復唱するつもりで聞きましょう。
【動く方が得意な人、じっとしているのは性に合わない人向けの瞑想】
・食べる瞑想
なんでも良いので、好きな食べ物を用意しましょう。
そして、まずはじっくりと見ます。どんな色なのか、どんな味がしそうか、どんな食べ物かを観察します。
※美味しそうとか美味しくなさそうといった判断はしません。
小さく一口、口に入れて噛む前に舌で感じる感触や味を確かめます。
次に、食感を確かめつつゆっくりと噛み、味の変化や形状の変化を確かめます。
最後に、ゆっくりと飲み込み、どこを通っているのか、どんな感覚がするのかを確かめていきます。
・ストレッチ瞑想
寝る、座る、立つ、どんな姿勢のストレッチでも大丈夫です。
ストレッチをした時にどこが、どんな風に伸びていくのか、どこまで伸びるのか、どんな感覚を得ているのかに集中しながら伸ばしていきます。
・歩く瞑想
歩いているときに、どんなリズムやスピードで歩いているのか、どこに体重がかかっているのか、どこが動いていて、どこが止まっているのか。
歩きながら耳や目に入ってくる情報はどんなものがあるのだろうか。
自分にとって心地よいリズムやスピードはどんな状態かを探しながら歩きます。
※人が多いと、「自分で歩いている」というよりは「人に合わせて歩いている」風になりやすいので、人が少ないところをおすすめします。
これらの瞑想は普段の生活で取り入れやすく、実践もしやすい形になっています。
全てに通じますが、良い/悪い・できた/できていない・上手/下手などの判断は一歳必要ありません。
究極の瞑想
上記にて、マインドフルになるためのマインドフルネスや瞑想についてご紹介しました。
マインドフルとは【あるがままを受け入れた状態】になります。
良い/悪い、できた/できていない、上手/下手、価値がある/価値がない、意味がある/意味がない
といったように価値判断をしないことが大切になります。
その価値判断さえしなければ、
【私生活の一挙手一投足全てが瞑想】になります。
つまり、
朝起きて→ご飯を食べて→出勤して→仕事や家事、趣味の時間を過ごして→お昼を食べて→仕事や家事、趣味の時間を過ごして→帰宅して→ご飯を食べて→お風呂に入って→寝る
このような1日の流れすべての中で【瞑想を取り入れることが可能です】
【呼吸・手足の動き・顔の動き・体で感じた感覚】のほんの一瞬、ごく短時間だけでも瞑想になりますので、あえて場所や時間をとって行う必要もなくなります。
終わりに
最後までご拝読いただき、心より感謝いたします。
皆様にとって、感覚的に合うマインドフルネスや瞑想は見つかりましたでしょうか?
マインドフル自体は本質を知っていれば、【場所】も【時間】も【お金】もかけずに実践することができます。
今回の投稿が、少しでも多くの方の【マインドフル】に繋がれば良いと思っておりますし、読んで実践される皆様を心より応援しております。
「集中力ないからできません。」「雑念が出るから瞑想できません。」
とのお声をよくいただきますが、雑念が出やすい人ほど、マインドフルに戻す練習ができるので体得しやすいとも言われています。
良い/悪い、できた/できていない、上手/下手、価値がある/価値がない、意味がある/意味がない
といった判断をせず、あるがままの自分自身を受け入れてあげてください。
皆様の生活が、少しでも豊かになりますように。