はじめに

この度は、当投稿を選んで拝読いただきありがとうございます。

この記事を選ばれたということは、皆様にとって何か手を伸ばして得たいものがあるのであろうと推察いたします。

当記事がそんな皆様にとっての何かの【気づき】を与えるための一石を投じる記事になってほしいという想いで書いております。

なんとかしたいという一心で手を伸ばす皆様に最大限の支援を行いますが、【誰かが治してくれる】【自分では行動したくない】という方には向かない記事になっています。

上記の考えをお持ちの方は、近隣の整体や接骨院にかかっていただきますようお願いいたします。

【まずは手伝ってもらいながら、最終は自分で自分を変える】

【自分の力で対処できる力を手にしたい】

という決意と信念を抱かれている方にはきっと【響く何か】があると思います。

自己紹介

理学療法士をしている【八木 大貴】と申します。

【寝る・座る・立つ・歩く】という基本動作を指導しています。

不調に悩む人を1人でも減らしたい。

お金や時間を払い、誰かに頼りつづけないと得られない健康法を実践している人を減らし、好きなことに時間やお金を使えるようになって欲しいと思い発信を続けています。

✨癒しや娯楽としてマッサージやリラクゼーションに行くことはとても素敵なことだと思っています✨

注意点

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・当記事は姿勢不良、過労、緊張、運動不足、等を原因とした原因不明の一次性(原発性) による身体の不調に関する記事です。

原因に疾患がある二次性(症候性) の場合は、速やかに病院の受診を行い、適切な診療を受けてください。

・当記事は治療的考え方ではなく、健康でいるための考え方です。怪我や病気に関しては専門機関にご相談ください。

・このメソッドを守れば病気をしないというものではありません。

知っておいて欲しいこと

自分(患者)とセラピストの立ち位置

世間一般的には自分(患者)=治してもらう人セラピスト=治す人かもしれません。

本当は自分(患者)=治す人セラピスト=お手伝いをする人です。

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一発で痛みをとったり、改善効果を出してくれる凄腕セラピストは居られるかもしれませんが、その人は本当の意味で貴方を治す人ではないかもしれません。

治療技術が素晴らしい先生方はたくさん居られますが、類稀なる技術で痛みや不調を改善することが目的の先生も中には居られると思います。

本当に貴方を治してくれる人は痛みが起こる原因を気づかせて、治せる力を教えてくれる人です。

※筋トレやストレッチ、生活指導を行うことが治せる力ではないと思っています※

なぜ不調が起こるのか

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不調の原因

まずはじめに、不調が起こる原因を述べます。

①【動きが下手】

②【自分に気づくことが下手】

簡潔に説明すると、この二つです。

身体に表れる【動きの問題】と動きに影響する精神的な【意識の問題】です。

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【動きが下手】ってどういうこと?

【動き】というのは、寝る・座る・立つ・歩くという基本動作を含む、脳が考えたことを身体の外に表出するための作用です。

例)

・寝るために布団に座り、寝る

・お茶を飲むためにコップをもち、口に近づけ、飲む

・PC作業をするために座り、PCを置き、キーボードを打つ

・遊びに行くために、椅子から立ち上がり、歩いて移動する

これらの考えているようで【自動化された動き】を行う際に、

・力が過剰であったり、過小であったり

・真っ直ぐであったり、捻れていたり

・スムーズであったり、ぎこちなかったり

【うまく動けていない=動きが下手】なことが、蓄積していくことで【疲労】【不調】【痛み】【歪み・捻れ】を生み出していきます。

人は生活する限りは、【寝る・座る・立つ・歩く】という動きを24時間行なっています。

寝ている間に疲労を回復していたとしても、日中12時間から16時間動いています。

その16時間の動きに小さな問題があり、蓄積していくとしたら?

【自分に気づくことが下手】ってどういうこと?

普段、生活の中で【自分に気づくことはありますか?】

・どんなリズムで呼吸をしていて、どれくらいの深さの呼吸をしているのか

・自分が寝転んでいる時に、自分の身体がどうなっているか

・座っている時にどこに力が入っていて、安定しているのか、不安定なのか

・立っている時にどこに体重がかかって、どのように立っているのか

・歩いている時にどれくらいの力を使っているのか、どこが動いているのか

考えてみると、意外と自分に気づくことは少ないのではないでしょうか?

・何時までに〇〇をしないといけない

・今日はこのタスクを終わらせないといけない

・あの人に〇〇をしてあげないといけない、〇〇してあげたい

・面白いテレビや動画があって、目が離せない

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自分のことを気づかずに、何気なく動くことで、負担がかかっていることに気づかなかったり、身体や動きのズレに気づけなくなってしまう。

これが【自分に気づくことが下手】ということになります。

なぜ不調が治らないのか

脳が【動き】を学習していて再現しているから

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不調が治らない原因は前述してきた【動きが下手】【自分に気づくことが下手】ということがベースにあります。

そして、それを助長しているのが、【運動学習】と【スキーマ】になります。

運動学習やスキーマは現在も研究が続くレベルで難しいことなので、ここでは簡単にだけ触れます。

○運動学習とは

運動学習は身体を効率的に動かすために、動きを脳が学習し、プログラミング化することです。

簡単な例)自転車

どこに座るか、どうすれば進むか、どうやったら曲がるか、どうやったら止まるか、どうやって降りるかということを練習の中で学習します。そしていつの間にか、何も考えずに乗れるようになっていると思います。

この機能は人間が生活する上で情報処理しないといけないことを減らすために【自動化:プログラミング化】する機能です。

○スキーマとは

過去の記憶や経験から形成された運動パターンのこと。

簡単な例)移動

1km先に移動するまでに歩いて○○分で行けた。

その記憶と経験をもとに、同じ1km先に移動する時にはどの時間で計算したり、〇〇分で1km先に移動するために速度を変える。

といったように特定の条件においての情報処理を効率的に行う【ルール・パターン化】する機能です。

効率的に動くための機能が不調を生み出す

人間の脳は情報処理できる量に限りがあるため、少しでも効率的に機能するために上記の機能を備えています。

歩くためにいちいち、右足にどのくらいの力を入れて、どのくらいの角度まで上げて、どこに接地して、どのように踏ん張って、その時に上半身はどのような位置にして…

そんなことを考えていたら、生活なんてしていられないと思います。

めんどくさいし、動きたくなくなると思います。笑

筆者は間違いなく寝たきりになります。なんなら呼吸もめんどくさくなってるかも…笑

その自動化したプログラムやルール・パターンが間違って学習されていれば、自動的に間違った【動き】を行い続けることになります。

自動化されたプログラムやルール・パターン(身近な言葉で言うと癖)を無意識に続ける限りは、【動き】は修正されず、一生そのままの【動き】を続けることになります。

例)人前に出ると緊張する

過去の経験や体験から、人の前に出ると自然と身体が力み、不安になったりしませんか?身体の緊張と心の緊張は相互作用を持ちます。

例)足をバタバタ鳴らして歩く

自覚なく、足音が大きい場合、過剰な勢いやエネルギーを使って歩くという学習がされています。

例)寝ていても身体の力みが取れない

寝ても身体が休まらなかったり、力が抜けない場合も寝ている姿勢や環境が合わず、その場所で寝るということ自体を心地よく思っていない脳がいるかもしれません。

ストレッチや筋トレ、整体、マッサージで治らない理由

・ストレッチや筋トレで不調の原因になっている筋肉の弱さや硬さに対してアプローチしても治らない

・整体やマッサージといった専門家に外からアプローチしてもらっても治らない

それは、どれだけ表面的な硬さを改善して、筋肉で固めても

【筋肉が硬くなる原因】【動きが悪くなる原因】は直らないから。

整体やマッサージに行って、一時的に軽減しても、セラピストは外からアプローチすることしかできず、簡便な生活習慣を変える方法しか伝えられません。

そうなると【動きが下手、気づくことが下手】という本質の問題は何も変わらないので、直らず、通い詰めないと行けないことになります。

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※あくまで一個人の意見として述べているだけで、セラピストを否定しているわけではありません。人の為に何かを与えられる人は、総じて尊いと思っています。ただ、本当に手助けを求める人に与えられる人なら、一緒にもう一歩先に進みたい。

どうしたら治るのか

【機能的な動き】を知って実践すること

自動化されたプログラムやルール・パターンを変えるためには、【動きと向き合うこと】が必要になります。

・自分の動きを確かめ、どう動けば動きやすいのか。

・どこから動けば動きやすいのか。

・どんなリズムで動けば動きやすいのか

それを自分で意識して感じながら、動くことで自分にとって【機能的な動き】を獲得していくことが重要になります。

動きやすくなるキーワードとして

【呼吸】

【Awareness(気づき) 】

【バランス】

キーワードとして書くと少なく簡単なのですが、中身はかなり深いので別記事にて紹介していきます。

機能的な動きを知るために【自分に気づくこと】

自分にとって【機能的な動き】を獲得していくために必要なことが

【気づき:意識】になります。

自分に気づこうとしなければ、動きの練習を行なっても、ただ自動化された動きの連続を行うだけで、修正にはなりません。

そのために、【自分の身体に気づくために、自分の身体や動きに意識を向ける】といったことが重要になります。

まとめ

◯不調が起こる原因は、【動きと自分に気づくことが下手】

生きている以上、人間の【動き】は止まることなく続いている。その動きに問題があっても【自分に気づくこと】ができず、不調を蓄積している。

◯不調が治らない原因は、【下手な動きを脳がプログラム化している】

脳は情報処理量を減らすため、効率よく・円滑に機能するようなプログラムが組まれている。そのプログラムが誤っていても、脳自体が自ら修正することはできず、問題のある動きを実行し続ける。

◯不調を治すには、【自分に気付きながら、機能的な動きを実践すること】

誤ったプログラムを修正するには、自分の気づきを向けて、機能的な動きのヒントに則り、動くことが必須。

機能的な動きを体得するために気づき・探し続けない限り、プログラムは修正されない。

最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

痛みや不調を抱えながら生活することは本当に辛く、大変な道であると職業柄十分理解しています。

その痛みを抱え続け、最後まで痛みを抱えていく人もたくさん見ています。

そんな中、1人でも多くの人が最終的には自立して、自分で痛みを手放す方法を体得して幸せな人生を送っていただきたいと心より願っています。

子供と同じで、いきなり1人立ちすることはできません。

しかし、セラピストという親のような存在に縋り続ける限りは、いつまでも1人立ちすることはできません。

ヒントをもらいながら、少しずつ貴方だけの、貴方らしい人生が自分の手で送れるように願っています。

筋トレやストレッチ的な表面の解散ではなく、本質的に改善する【動きを引き出す手技】を得意としております。

自分の手で健康を手に入れたい方はお気軽にご相談ください。